歩行スピードにも注意!

高齢になると筋肉や関節などの身体機能が低下し、若い頃と同じように歩くのが難しくなります。
高齢者の歩行で特に目立つ特徴は、歩くスピードが遅いことです。
若い頃のようにつま先で地面を蹴り、かかとから着地するのが難しくなります。
これは、足の筋肉や関節などの衰えに加え、バランス感覚や認知機能も低下などが原因と考えられています。

高齢者が歩く速度は、その人の体の状況によって異なるので、正確な報告はありません。
しかし、アメリカの研究によると、歩行速度が遅いほど転倒リスクが高まることがわかりました。
また、歩く速度が速い人も遅い人も同様に、歩く速度が1年間に0.15メートル(秒速)低下すると、転倒リスクが高まると報告されています。

上記以外の研究でも、歩行速度が遅いと要介護リスクが高いことがわかっています。
この研究は65歳以上の高齢者1779名を対象としたもので、参加者の平均歩行速度は男性が秒速1.32メートル、女性が1.26メートルでした。
平均速度よりも遅い男性1.15メートル以下、女性1.12メートル以下のグループの要介護発生率が、他のグループに比べて高かったと報告されています。

これらの研究結果から、歩行速度を低下させないことが、要介護の進行を防ぐ効果があるといえそうです。
しかし、高齢者は足腰が弱っていますから、無理に速く歩こうとすると、転倒しやすくなり危険です。
高齢者の歩行速度の低下防止対策では、無理のない範囲でストレッチや筋トレ、バランス感覚を養うなどの軽い運動を習慣づけるのがおすすめです。